ゼオスキンで皮むけする?ニキビ治療ではどこまで続けていい?

JOURNAL / ACNE CARE

ゼオスキンで皮むけする?
ニキビ治療ではどこまで続けていい?

「ゼオスキンを使ったら、皮がむけてきた」

「赤くなってきたけれど、効いている証拠?」

「皮むけしても、そのまま続けた方がいい?」

先に結論

皮むけは、ニキビ治療の目的ではありません。

軽い乾燥や皮むけであれば、 必ずしもレチノールを中止する必要はありません。 一方、強い赤みやヒリヒリ感、痛みなどが出ている場合には、 無理に続けない方がよいこともあります。

当院では、ニキビ治療のひとつとして ゼオスキンのレチノール製品を使用することがあります。

レチノールを使う理由は、 肌を乾燥させたり、皮をむいたりするためではありません。

ニキビでは、毛穴の出口で起こる角化の乱れによって角質などが毛穴にたまり、ニキビの始まりとなる微小面皰(microcomedone)が形成されます。そこから白ニキビ・黒ニキビや炎症性ニキビへ進んでいきます。

レチノールを使用する目的のひとつは、 この角化にアプローチし、 ニキビができにくい状態を目指すことです。

では、皮むけはなぜ起こるのでしょうか。
そして、どの程度なら続けてよいのでしょうか。

今回は、当院で行っているニキビ治療での使い方も含めて、 レチノールによる皮むけと、その調整方法について解説します。

MEDICAL REVIEW

AN CLINIC MOTOMACHI 院長

この記事の著者

an clinic KOBE MOTOMACHI

  医師 荒井美香 

an clinic(あんクリニック)院長
美容外科・美容皮膚科 / 麻酔科

  • 日本美容外科学会(JSAS)専門医
  • 麻酔科認定医・標榜医
  • 日本抗加齢医学会専門医

神戸元町・三宮にあるan clinic(あんクリニック)院長。
救急・麻酔科での診療経験を経て、美容医療に従事。 美容医療歴約7年。治療そのものだけでなく、 痛みや不安にも配慮した美容医療を大切にしています。

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01 / WHY DOES IT PEEL?

なぜレチノールで皮がむける?

レチノールを使い始めると、 乾燥したり、細かく皮がむけたり、 赤みやヒリつきが出ることがあります。

これは単純に、 「皮脂が減ったから皮膚が乾燥した」 という現象ではありません。

レチノールなどのレチノイドは、 表皮の細胞分化や角化に影響します。 使い始めには皮膚のバリア機能が一時的に乱れ、 乾燥、落屑、赤み、刺激感などが現れることがあります。

こうした反応は、 レチノイドを使い始めたときにみられる レチノイド反応の一部です。

レチノイド反応

01

乾燥・つっぱり

02

細かな皮むけ・落屑

03

赤み

04

ヒリつき・刺激感

ここで大切なのは、

皮むけそのものが、ニキビを治しているわけではない。

ニキビ治療でレチノールを使用する目的は、 皮膚をガサガサにすることでも、 たくさん皮をむくことでもありません。

私たちが注目しているのは、 毛穴の角化を整え、 ニキビの始まりとなる微小面皰を作りにくくすることです。

そのため、 「たくさん皮がむけたから、よく効いている」 と単純に考える必要はありません。

では、皮むけしなければレチノールは効いていないのでしょうか?

02 / MORE PEELING, MORE EFFECT?

皮むけするほど、ニキビに効く?

「皮がたくさんむけた方が、レチノールが効いている」 と思われることがあります。

結論からいうと、

皮むけの強さを、治療効果の目安にはしません。

レチノールは皮膚の細胞に働きかけ、 表皮細胞の増殖や分化、角化などを調節します。

ニキビ治療で特に重要なのは、 毛穴の角化を整え、 ニキビの始まりである微小面皰を 作りにくくすることです。

一方、乾燥、皮むけ、赤み、ヒリつきなどは、 レチノールを使い始めたときなどに起こることがある 刺激反応です。

TREATMENT

 ニキビ治療で期待していること

毛包の角化を整え、 毛穴の詰まりや微小面皰を 作りにくくすること。

REACTION

 起こることがあるレチノイド反応

乾燥、皮むけ、赤み、 ヒリつきなどの刺激症状。

「皮をむくこと」が「ニキビを治療すること」ではない。

もちろん、皮むけもレチノールを使用したことで 起こり得る反応のひとつです。

しかし、 「もっと皮をむけば、もっとニキビに効く」 と考えて使用量を増やす必要はありません。

反応が強すぎれば、 赤みや痛みを伴う刺激性皮膚炎につながり、 レチノールを継続できなくなることもあります。

当院では、皮むけの強さではなく、 ニキビの状態と皮膚の反応を見ながら、 継続できる強さを探していきます。

では、

どのくらいの皮むけなら続けてよいのでしょうか?

03 / WHEN TO CONTINUE OR STOP

どこまでなら続けていい?
どこから休んだ方がいい?

レチノールを使って皮むけが起きても、 すべてが中止のサインというわけではありません。

大切なのは、 「皮がむけているか」だけではなく、 炎症がどのくらい出ているかを見ることです。

軽い乾燥や細かな落屑だけであれば、 使用量や頻度を調整しながら続けられることがあります。

一方で、強い赤みやヒリつき、痛みなどが出ている場合には、 無理に続けず、いったん休ませた方がよいことがあります。

01

MILD REACTION

 軽い乾燥・細かな皮むけ

  • 少しつっぱる
  • 細かく皮がむける
  • 軽い乾燥感がある
  • 痛みや強い赤みはない

必ずしも中止する必要はありません。
肌の状態を見ながら、使用量や頻度を調整します。

02

TOO MUCH?

 赤み・刺激感が強くなってきた

  • 赤みが目立つ
  • ヒリヒリする
  • 洗顔や保湿剤がしみる
  • 皮むけがかなり強い

レチノールが強すぎる可能性があります。
使用頻度や量を減らす、または一時的に休むことを考えます。

03

STOP & CHECK

 痛み・腫れ・亀裂などがある

  • 強い痛みや灼熱感がある
  • 明らかな腫れがある
  • 皮膚に亀裂が入っている
  • びらん・滲出がある
  • 強い紅斑が広がっている

無理に続けず、いったん休薬して皮膚の状態を確認します。

POINT

「皮がむけたら中止」でも、
「皮がむけても我慢」でもありません。

炎症の強さを見ながら、 その人に合ったところまで調整します。

また、休む期間を「必ず3日」「必ず1週間」と 一律に決める必要もありません。

当院では、 赤みや刺激感が落ち着き、 皮膚の状態が回復してから再開することを基本にしています。

再開するときには、 同じ使い方に戻すのではなく、 使用量や頻度、濃度などを調整します。

では、皮むけが強すぎるとき、
具体的にどう調整すればよいのでしょうか。

ゼオスキンによるニキビ治療とスキンケアのイメージ

04 / HOW TO ADJUST

皮むけが強いとき、どう調整する?

レチノールが強すぎるとき、 「0.5%だから強い」「0.25%なら弱い」と 濃度だけで考える必要はありません。

RETINOL STRENGTH

レチノールの強さは、 濃度 × 使用量 × 頻度 × 塗る範囲 で変わります。

01

 使用頻度を減らす

毎日使うのではなく、 週2回、隔日など、 肌の反応を見ながら間隔を調整します。

02

 1回に使う量を減らす

同じ0.5%でも、 1回に使う量が少なければ、 皮膚へのレチノール曝露量は少なくなります。

03

 塗る場所を絞る

ニキビのできる場所と、 ほとんどできない場所に 同じ強さで塗る必要はありません。

04

 必要なら濃度を下げる

量や頻度を調整しても刺激が強い場合には、 より低濃度の製品に変更することも選択肢です。

AREA BY AREA

 化粧品は顔全体に同じように塗らなくていい。

顔の皮膚は、どこも同じではありません。

額や鼻は皮脂が多く、 顎にはニキビを繰り返す。 一方で、頬は乾燥していて ニキビがほとんどできない。

それなら、 すべての場所に同じ量・同じ頻度で レチノールを塗る必要はありません。

必要なところには塗る。
必要のないところには塗らない。
場所によって、量や頻度を変える。

毎日のスキンケアだからこそ、 こうした細かな調整ができます。

an clinic’s approach

 当院では、肌を見ながらレチノールの使い方を調整します。

当院では、Daily PDを基本のスキンケアとして使用しながら、 ニキビ治療でレチノールを導入する場合には、 肌の状態を確認してスキンブライセラム0.5を 少量から使用することがあります。

例えば、 Daily PD 1プッシュに スキンブライセラム0.5を少量加え、 顎・鼻・額などニキビのできやすい部分から 週2回程度で開始する という使い方です。

これは「0.5%を0.25%にする」という意味ではありません。 製剤として濃度を正確に調整しているわけではなく、 使う量・頻度・範囲を調整しながら、 その人の肌が継続できる強さを探す ための方法です。

反応が強ければ減らす。 肌が慣れてきたら、必要に応じて調整する。

最初から顔全体にたっぷり塗ることを 目標にはしていません。

WHAT ABOUT MOISTURIZER?

 保湿は大切。でも、保湿だけで押し切らない。

保湿剤は、 乾燥やバリア機能を補助する意味では大切です。

ただし、 レチノールが明らかに強すぎる状態を 保湿だけで我慢して使い続ける必要はありません。

強すぎる場合には、 レチノールそのものの量・頻度・範囲を調整すること が基本です。

皮むけを我慢して続けることが良いニキビ治療ではありません。

続けられる強さに調整しながら、 ニキビができにくい状態を目指します。

05 / THE GOAL OF ACNE CARE

ニキビ治療で目指しているのは、「皮をむくこと」ではありません。

ニキビを繰り返しにくくするためには、 できてしまったニキビだけを見るのではなく、 ニキビが生まれる前の段階から考えることが大切です。

SEBUM

 01 / 皮脂

皮脂が多いことは、 ニキビができやすくなる要因のひとつです。

ただし、ニキビは 「皮脂が多いからできる」 だけではありません。

FOLLICULAR KERATINIZATION

 02 / 毛穴の角化

毛穴の中で角質がうまく排出されず、 皮脂などと一緒に詰まると、 ニキビの始まりとなる 微小面皰が形成されます。

レチノイドがニキビ治療で重要なのは、 この毛包の角化を整える方向に働くからです。

ACNE DEVELOPMENT

01

角化の乱れ

02

毛穴が詰まる

03

微小面皰

04

白・黒ニキビ

05

炎症性ニキビ

レチノールを使う目的は、 皮膚を乾燥させることでも、 強く皮をむくことでもありません。

当院では、 毛穴の詰まりを作りにくい状態を保ち、 ニキビを繰り返しにくくすること を目的のひとつとして使用しています。

外用レチノイドによって 皮脂排泄量が減少した報告もありますが、 皮脂への作用については研究結果が一定しておらず、 レチノールの主要な作用として 皮脂抑制を断定することはできません。

一方、 毛包の角化を整え、 微小面皰の形成を抑える作用 は、ニキビ治療におけるレチノイドの重要な役割です。

THE GOAL

「たくさん皮をむく」より、
「ニキビを作りにくい状態を続ける」。

レチノールは、 1回強く使えば終わる治療ではありません。

肌の状態を見ながら、 量、頻度、塗る場所を調整し、 無理なく続けられる使い方を作ることが大切です。

皮むけが強すぎるなら弱める。 必要のない場所には塗らない。 必要な場所には、必要な強さで使う。

化粧品も、
必要なものを、必要な場所に、必要なだけ。

06 / FAQ

ゼオスキンの皮むけ。よくある質問

Q. 皮むけしないと、レチノールは効いていないですか?

いいえ。皮むけの強さと治療効果は同じではありません。

ニキビ治療でレチノールに期待しているのは、 毛包の角化を整え、微小面皰を作りにくくすることです。

皮むけは、レチノールを使用したときに起こることがある 刺激反応のひとつです。

Q. 皮むけしたら、すぐに中止した方がいいですか?

軽い乾燥や細かな皮むけだけなら、必ずしも中止する必要はありません。

ただし、強い赤み、ヒリヒリ感、痛み、腫れ、亀裂などがある場合には、 無理に続けず、いったん休むことを考えます。

当院では「皮がむけているか」だけではなく、 炎症の程度を見ながら判断します。

Q. 保湿をしっかりすれば、そのまま続けても大丈夫ですか?

保湿は補助になりますが、強すぎるレチノールを保湿だけで押し切る必要はありません。

乾燥やバリア機能を補う意味で保湿は大切ですが、 明らかに反応が強い場合には、 レチノールの量、頻度、塗る範囲などを調整します。

Q. スキンブライセラム0.5が強い場合、うすい濃度に変えた方がいいですか?

低濃度へ変更することも選択肢ですが、濃度だけで調整する必要はありません。

レチノールの強さは、 濃度だけではなく、使用量、頻度、塗る範囲によっても変わります。

当院では肌の状態によって、 0.5の使用量や頻度を減らすなどして調整することがあります。

Q. ニキビには、スキンブライセラムだけ使えばいいですか?

当院では、スキンブライセラムだけを単独で使うより、 基本のスキンケアから整えることをおすすめしています。

ニキビ肌では、レチノールを追加することだけではなく、 毎日の洗顔やスキンケアを含めて組み立てることが大切です。

当院では基本的に、 エクスフォリエーティングクレンザー → トナー → Daily PD を基本のラインとして使用し、 そこに肌の状態を見ながら スキンブライセラムを追加する使い方をおすすめしています。

スキンブライセラムは、 ニキビのできる場所や皮膚の反応に合わせて、 塗る場所・量・頻度を調整します。

Q. 顔全体に塗らないと意味がないですか?

必ずしも顔全体に同じように塗る必要はありません。

額や鼻、顎にはニキビができるけれど、 頬は乾燥していてほとんどできない、という方もいます。

当院では、どこにニキビができるのか、 皮脂や乾燥の状態はどうかを確認して、 塗る場所、量、頻度を部位ごとに調整します。

Q. 休んだ場合、何日くらいで再開できますか?

「必ず何日休む」と一律には決めません。

赤みやヒリつきなどが落ち着き、 皮膚の状態が回復してから再開します。

再開するときには、 以前と同じ量・頻度にすぐ戻すのではなく、 少ない量や低い頻度から調整します。

Q. レチノールを使うと、皮脂も減りますか?

外用レチノイドによって皮脂排泄量が減少した報告はありますが、 研究結果は一定していません。

そのため、外用レチノールの主な作用を 「皮脂を減らすこと」と説明するのは適切ではありません。

ニキビ治療で重要なのは、 毛包の角化を整え、微小面皰を作りにくくする作用です。

07 / SUMMARY

皮むけは我慢するものではありません。

レチノールを使うと、 乾燥、皮むけ、赤み、ヒリつきなどの レチノイド反応が起こることがあります。

でも、 皮むけが強いほどニキビに効いている、 というわけではありません。

ニキビ治療でレチノールに期待しているのは、 毛包の角化を整え、 ニキビの始まりである微小面皰を 作りにくくすることです。

01

皮むけの強さを効果の目安にしない

02

強すぎれば量・頻度を調整する

03

顔全体に同じように塗らない

04

必要な場所に必要な強さで使う

an clinic’s approach

化粧品も必要なものを、必要な場所に、必要なだけ。

額にはニキビができるけれど、 頬は乾燥している。 顎だけ繰り返しニキビができる。

顔の中でも、肌の状態は場所によって違います。

当院では、製品を一律に顔全体へ使うのではなく、 ニキビのできる場所、皮脂、乾燥、レチノールへの反応を見ながら、 使う製品・量・頻度・塗る場所を調整します。

スキンケアだからこそできる、 細かな治療設計があると考えています。

CONSULTATION

 ニキビの状態に合わせて、スキンケアを一緒に考えます。

ゼオスキンを使ってみたいけれど、 何を選べばいいかわからない。

レチノールで皮むけして、 このまま続けてよいのかわからない。

そんな場合も、 肌の状態を確認しながらご相談いただけます。

製品だけではなく、 「何を・どこに・どのくらい使うか」 まで一緒に考えます。

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